らくだの日記

読んだ本の感想や、書いている小説についてのあれこれを語ります。

先月読んだ本。

 先月はけっこう読みました。

 

6月の読書メーター
読んだ本の数:15
読んだページ数:2164
ナイス数:57

小さなお茶会 完全版 第4集 (クイーンズセレクション)小さなお茶会 完全版 第4集 (クイーンズセレクション)感想
読んだことのない辺りに突入。ファンタジーみが増してきた。今までと比べてこれと言って印象的な場面はないのだけれど、読んでいるだけで優しい気持ちになれるような素敵な猫漫画。続きも楽しみ。
読了日:06月01日 著者:猫十字社
もののあはれ (ケン・リュウ短篇傑作集2)もののあはれ (ケン・リュウ短篇傑作集2)感想
すばらしい。ケン・リュウの想像力を刺激する、エモーショナルなSF短編集。日本人の滅亡を描いた「もののあはれ」は日本人の性質に寄り添いつつも、「全滅を堪え忍んだ」という(想像上の)父の台詞や、滅びを容易に受け入れるかのような日本人の主人公に皮肉を感じる。「円弧」の不老不死をテーマにした作品は、不老不死となった女が何十年も時間が過ぎてから出会うある人との関係に感情を動かされる。「波」が人類の好奇心と勢いを感じさせる作品でよかった。選択の仕方が、どちらを選ぶにしろ人間らしさを感じさせた。
読了日:06月03日 著者:ケン リュウ
わたしが少女型ロボットだったころわたしが少女型ロボットだったころ感想
何となく積み本を開いて、読みふけってしまった。自分は少女型ロボットなのだと「気づいて」、食べることをやめてしまった摂食障害の女の子の話。摂食障害になって、今までよく構ってくれていた男の子が彼女を受け入れ、手を引いてくれるように明るいほうへ導く様子が何か泣けてしまった。人との距離の取り方が適切な大学生と話し、ずっと会っていない祖母や誰なのかわからない自分の父親のことを考え、母親の恋人と対話する。それだけで少しずつ前進していく。摂食障害にはなったことがないけれど、思春期の危機というものは知っているつもりなので
読了日:06月11日 著者:石川宏千花
水曜日のシネマ(1) (コミックDAYSコミックス)水曜日のシネマ(1) (コミックDAYSコミックス)感想
24歳年上のレンタルビデオ店店長に恋をしたバイトの18歳の女の子の話。映画を何も知らない女の子が、映画好きの店長におすすめしてもらっていくうちに店長のことが好きになる。切ない話だ。映画はわたしも好きだし今のところ紹介されてる作品は全部観てるので、それも楽しみのひとつとなっている。店長は魅力的だし、今夜まとめ買いしてしまった続きが楽しみ。
読了日:06月15日 著者:野原多央
水曜日のシネマ(2) (コミックDAYSコミックス)水曜日のシネマ(2) (コミックDAYSコミックス)感想
真夜中なのに読むのが止まらない!その恋は「間違っている」と店長に拒絶された主人公。でもここから店長のほうがたじたじになるほどの逆襲劇が…。相変わらず色んな映画が紹介され、映画を観たくなってくるなあ。
読了日:06月15日 著者:野原多央
水曜日のシネマ(3) (コミックDAYSコミックス)水曜日のシネマ(3) (コミックDAYSコミックス)感想
ベタな展開で切ないラスト…!店長が過去の夢と向き合えないまま(向き合えそうになったのにそこまでたどりつかないまま)こんなことにー。藤田さんは絶対室井さんのこと好きじゃないしむしろバイト仲間のオタクの人のほうが可能性あるくらいだから店長諦めないで!(夢も)夜が更けていくのに読むのをやめられないままここまで来てしまった。もう最新刊も読むしかない。
読了日:06月15日 著者:野原多央
水曜日のシネマ(4) (コミックDAYSコミックス)水曜日のシネマ(4) (コミックDAYSコミックス)感想
いいお話。生き生きと映画を撮っていた大学時代から何十年も経ち、夢の端っこ(レンタルビデオ店)に居座ることでかろうじて夢を諦めずにいた店長。自分の人生をシネマに例えることもできないくらいに見栄や照れがあり、素直になれない。だがしかし!な4巻。店長はヒロインなのかもしれない(独白多いし)。5巻早く読みたい。
読了日:06月15日 著者:野原多央
町田くんの世界 1 (マーガレットコミックスDIGITAL)町田くんの世界 1 (マーガレットコミックスDIGITAL)感想
いいっ!素晴らしい!町田くんという眼鏡なのに勉強が出来なくて、かといって運動もできず、けれど人が好きだという高校生男子の日常。無表情だけど優しくて、子供たちにも愛され、人嫌いの同級生女子の心を自然に開こうとする。すてきだなあ。町田くん目線の話だから世界が全て優しい。続きが楽しみ。
読了日:06月20日 著者:安藤ゆき
町田くんの世界 2 (マーガレットコミックスDIGITAL)町田くんの世界 2 (マーガレットコミックスDIGITAL)感想
無表情だけど人が大好きな町田くん。次々に人を幸せにしていくのは、町田くんが愛されて育ったからだなあ。猪原さんと早くくっつけ。
読了日:06月20日 著者:安藤ゆき
町田くんの世界 3 (マーガレットコミックスDIGITAL)町田くんの世界 3 (マーガレットコミックスDIGITAL)感想
読みきり短編もよき。町田くんを中心にみんなが優しくなれる巻。これは名作だぞ…。
読了日:06月20日 著者:安藤ゆき
町田くんの世界 4 (マーガレットコミックスDIGITAL)町田くんの世界 4 (マーガレットコミックスDIGITAL)感想
町田くん、モデルの同級生よりちょっと小さいだけってことは、タッパあるのではないだろうか。さすが陰のアイドル。今回も話だった。町田くんは少々恋に鈍すぎ。
読了日:06月20日 著者:安藤ゆき
町田くんの世界 5 (マーガレットコミックスDIGITAL)町田くんの世界 5 (マーガレットコミックスDIGITAL)感想
ドルオタのひとの恋、とてもよかった。町田くんの機転ナイス。町田くんの中でもなにかが始まった化のようなラスト。
読了日:06月20日 著者:安藤ゆき
町田くんの世界 6 (マーガレットコミックスDIGITAL)町田くんの世界 6 (マーガレットコミックスDIGITAL)感想
思わず追加購入…。町田くんの人たらし業務が遂行される合間に進む、町田くんの恋。いいお話だ…。
読了日:06月20日 著者:安藤ゆき
wisの夏目漱石 10 「文鳥/僕の昔/初秋の一日/他4編」wisの夏目漱石 10 「文鳥/僕の昔/初秋の一日/他4編」感想
オーディオブック。誇張がなく、淡々とした小説。なのにとても面白い。「文鳥」が一番好き。
読了日:06月25日 著者:夏目 漱石
火曜クラブ (クリスティー文庫)火曜クラブ (クリスティー文庫)感想
安楽椅子探偵の元祖(?)、ミス・マープルものだけの短編集。とても面白かった。シンプルながらまとまっていて、なおかつ結末が訪れるとやるせなかったり恐ろしかったり様々な感情を掻き立てられる。トリックや動機は今ではメジャーなものが多いのでわたしでもわかるものが多かったが、それでもハッとなる話が多かった。やはり登場人物たちの魅力によるものが大きいだろう。ミス・マープルは特に魅力的で、たまには嫌味を言うけれど、親切で目端のきく人でとてもよかった。
読了日:06月28日 著者:アガサ・クリスティー,中村 妙子

読書メーター

 

 「小さなお茶会」は今月出た5巻も買いました。kindleで毎月出てるんですよね。毎月の癒しとなってます。

 

 ケン・リュウ作品は最高ですよね。情に訴えつつも理や知を用いて語る感じ。これも読んですぐに最近出た短編集「母の記憶に」を買いに走りました。未読ですけど。

母の記憶に (ケン・リュウ短篇傑作集3)

母の記憶に (ケン・リュウ短篇傑作集3)

 

 

 「わたしが少女型ロボットだったころ」はYA(ヤングアダルト)小説で、悩める十代の子たちにおすすめしたい。摂食障害になったとみなされている女の子は、自分をロボットだと認識していた、という話。一人で自分を育ててきた母に恋人がいて、母は何でもその人に話してしまう。自分と母だけの秘密がなくなってしまう。そうしてご飯を食べられなくなった彼女を、皆が摂食障害だと思う。でも、彼女は自分をロボットだと思っている。まるちゃんという男の子は、彼女の言葉を否定しなくて、という流れです。優しくてリアルめのYAでした。

 

 「水曜日のシネマ」は年の差ものの漫画です。四十代のレンタルビデオ店店長に、18歳の女の子が恋をしてしまうのです。店長は夢を追いかけて挫折した人なので、いい意味で少年っぽさが残っていて、わりとお似合いだと思ってしまいます。次が最終巻のような気がするんですがどうなるんだろう。

 

 「町田くんの世界」はさっき最終巻を読み終えました。勢いで買った作品だけどよかったです。飛び抜けたものはなく、見た目も冴えず、けれど常に人への愛に溢れている町田君。全てが町田君の優しさで変わっていく様は、愛って偉大だな、とフィクションながら思ってしまいます。

 

 オーディオブックは最近わりとよく聴きます。通勤中めちゃくちゃ暇なんですよね。音楽も飽きるときがあるし、ラジオもradikoに有料ユーザーとして登録して聴いたりしますがそれも飽きるしお気に入りの番組は決まってるので、最終手段としてオーディオブックを聞きます。今まで小川洋子作品とか聴いてましたがそれにも飽きて夏目漱石に手を出したのです。むかーし読んだ作品ばかりですが、漱石の作品は誇張が感じられなくていいですね。お経を聴いたあとのような落ち着いた気分になります。わたしは「文鳥」が気に入ってます。

 

 「火曜クラブ」はミス・マープルもの。四日間くらいで読み終わりました。面白かったですね。これもkindleで買ったのですが、寝しなに読むのにはぴったりでした。kindle端末、軽いし。一番最後の事件と、女優が語る謎かけの回がはっとして面白かったですね。人間模様がまじでよいです。どろどろしてます。ミス・マープルの観察眼を磨いたという小さな村ってどんな殺人村なんだ……。

 

 あとは同人誌を二冊読みました。鹿紙路さんの「翼ある日輪の帝国」。古代の帝国アッシリアを舞台にした連作短編集で、これはかなりすごかった。兵士や亡国の姫や王妃や石工、はては王に至るまでがそれぞれの話の主人公なのです。わたしは「兵士の物語」の心が回復していく人間の様子がたいへん感動的だと思いましたが、言葉として印象に残っているのは「石工の物語」の最後の女の悲痛な言葉ですね。

 同人誌通販のboothで売ってるので、気になった人は買ってみて読んでみてください。

 

 二冊目の同人誌は漫画もあります。ささやかさんくみさんの「メンダコ1/4」という本です。

 親族にメンダコがいて顔がメンダコの少女が主人公のお話。こういうの同人誌でないと読めない感じですね。ストーリーは孤立して無表情だと揶揄されがちな女の子小海ちゃんが、初めてもらった言葉で呼吸ができたかのような安心感をもらう、という真面目な話です。小説版も繊細でよいです。

 

      ***

 

 今はこれ読んでます。

うつくしい繭

うつくしい繭

 

 作家の飛浩隆さんが絶賛していたので、つい単行本を買ってしまいました。まだ四分の一、短編集の第一話しか読んでいないけれど、面白いです。初めての作家さんなのですが、文章が淡々として、誠実な感じがして、安心して読めます。こういう要素って最近いいなと思い始めました。派手な作品や突飛な作品も面白いですが、やはり淡々としていても読める、筆力のある作家さんは信頼に値します。物語を楽しめるのはそういうのが前提ですしね。

 第一話の「苦い花と甘い花」は東ティモールを舞台にしていて、この時点でわたしは絶対書けないやつ。作者さんは海外で働いていたみたいな情報を見たのですが、それは絶対に日本にしかいない人間には書けないものを書けてしまいますね。最後がとてもざわざわして、主人公の心の底にある欲を急に見せられた形で慌ててしまいました。それからちょっと休んでます。強い物語だ……。続きも楽しみです。

 

 今月もたくさん読みたいですね。最近YAをたくさん読みたいと思ってるんですよ。元々たくさん持ってるけど、大人向けの本の合間に読んでいこうと思います。