らくだの日記

読んだ本の感想や、書いている小説についてのあれこれを語ります。

「夜歩く」が面白い。

 「皇帝のかぎ煙草入れ」でハマったミステリ作家カー。今読んでいるカーのデビュー作「夜歩く」が面白いです。

夜歩く【新訳版】 (創元推理文庫)

夜歩く【新訳版】 (創元推理文庫)

 今まで読んだカー作品に比べて描写が細かいです。何だかねっとりしてます。でもそのねっとり具合がまたいい感じ。不気味さが出てます。探偵役の予審判事アンリ・バンコランはフランス人でハンサムな人です。ワトソン役はアイルランド系アメリカ人ジェフ・マール。カー自身もアメリカ人なのですが、フランス社交界がよく表れた文章で、細部までよく書けてるなあ、と感心してしまいます。ポーっぽいなと思うこともあるのですが、それは初期のミステリ特有の怪奇趣味のせいかもしれません。「帽子収集狂事件」でもこの「夜歩く」でもポーはちょいちょい出てくるので、カーにとってポーは重要な作家なのだろうとは思うのですが。
 今半分なのですが、続きが楽しみです。「蜂蜜製造機弐号」の続きは明日以降かな。