らくだの日記

読んだ本の感想や、書いている小説についてのあれこれを語ります。

中村明日美子「ウツボラ」(思いっきりネタバレ)。

 体調が悪いのでベッドに寝転がって中村明日美子ウツボラ」という漫画を読み返していました。もう何回目になるかわからない再読です。
 「ウツボラ」の字は「空洞」だと思うのですが、どうでしょう? くうどうとも読みますね。溝呂木と逢瀬を重ねる「冷たい体」のほうの女が言った台詞がそれを表していると思ったのですが。

 先生に興味がありますの
 情熱を喚起するもの
 人を動かす力を持つもの
 捕えた心を狂わすもの
 …もう
 私の心はすっかり凍えて固まってしまっているので…
 そういった熱を帯びたものに
 とても魅かれるんです…
  中村明日美子ウツボラ」第一巻より

 引用の仕方がわからないのでとりあえずこんな感じで。心が空洞のようになっていることを表す台詞かなと思うのですが。溝呂木も空洞みたいなものですよね。

 書けないんだ
 何もないんだよ 
 もう僕の中はカラッポだ
 何もない
 何もない
  中村明日美子ウツボラ」第二巻より

 と自分で言ってますし。
 まあタイトルの話はさておき、死んだ女と生きている女はそれぞれ誰なのか、ということが一番の問題になってきますよね。実は! ……わからないです。今回は生きている女は元OLのほうだと思ったのですが、やっぱりよくわからない。
 「冷たい体の女」と「あたたかい体の女」の問題がありますし、溝呂木を熱愛していたのは両方だったのかもしれないという考えも私の中にあります。どうやら生きていたほうの女は死んだほうの女を演じていたわけですが、両方の素性がはっきりしない。「冷たい体の女」は死んだ女であることは明白です。生きている女の体は温かいのだから。一度だけ、「冷たい体の女」と会ったはずが、その体は温かかったと溝呂木は言っていますから、この体を体験したことがある云々は二人の女が話し合っているように途中で入れ替わった事があるということですよね。
 ……とここまで考えて、色々こんがらがってくる。もうわからない。私の頭ではわからない。そもそもミステリー苦手なんですよね。あんまり読まないし。というか、「ウツボラ」は多分ミステリーじゃなくサスペンスだから、謎解きはそこまで重要じゃない……のかな?
 金田一耕介がいきなり現れて、後出しの名推理を披露してくれたらいいのに。でもそしたら作品がつまらなくなりますね。謎が魅力の一つなんだし。
 誰かブログで謎解きしてないかな?

ウツボラ(1) (F×COMICS)

ウツボラ(1) (F×COMICS)

ウツボラ(2)(完) (エフコミック) (エフコミックス)

ウツボラ(2)(完) (エフコミック) (エフコミックス)

 
追記
 やはり生きている女は元OLという説が多いようです。ウツボラが空洞の大和読みだというのも同じ。小説を書いたのは女子大生のほうの女。私は体の冷たい温かいに囚われて訳がわからなくなっていたようです。もう一度読み直すかな……。

追追記
 ケーキの好みが違うとか、全然気づきませんでした。鈍いな……。
 あと辻はどうした。コヨミちゃんとくっつかないところが悲しい。全く溝呂木のせいで。でも溝呂木もすてき。